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6.計画づくり・支援制度の活用

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「就農計画」を策定して、「認定就農者」になると、様々な公的支援制度の対象になれます。「営農計画」は生産から販売、資金まで、プランを明確に立てる事業計画書です。支援制度を活用しつつ、ビジョンを組み立てていきましょう。

計画づくりは、就農ビジョンの確認作業

「就農計画」は、就農に至るまでの計画書のことです。何の作物を、どこでつくるのか、いつどこで技術を習得するのか、資金をどうするか、などです。自分の理想や強み・弱みを踏まえながら、将来の農業経営のおおまかな構想、就農時や就農後の目標、そのための研修計画、経営開始計画、資金計画などを記述します。認定就農者資格のためだけでなく、頭の中を整理し、抜けが無いか確認するためにも有効です。

栽培作物の検討

これは就農場所とも関連してきますので、合わせて考えていきましょう。利益率の高いものや就農地の特産品も参考になりますが、自分にはどのような作物が合っているか、身近なところにどのようなニーズがあるのかも重要な要素です。栽培する作物の数や、露地で栽培が可能か、施設が必要かも大きな要素です。

土地面積や労働力の検討

自分のやりたい作物で経営が成り立つにはどのくらいの面積が必要か、そのためにはどのくらいの労力が必要か、検討してみましょう。万が一の時に労働力をパートなどで補えるかも考える必要があります。

営農計画は具体的な事業計画書

「色々資材を買って、面白そうなのを作って、売れる値段で売って、残ったのが生活費」という感覚で農業を営むこともできます。しかしそれでは支援制度の対象となる就農とはなりませんし、生活も不安定になりがちです。栽培作物や機械類、収支、資金繰りなどの経営に関する事業計画を立てることが望ましいでしょう。ニーズやチャンス、自分の適性はどこにあるのか、周囲からどのような支援が得られそうか・得るべきか、などをよく考え、ビジョンを明確化しましょう。

就農資金の支援制度は様々

代表的な支援制度として、就農支援資金制度があります。これは、新たに農業経営を開始する方や、就農希望者を新たに採用しようとする農業法人等の経営体に無利子で資金を貸付けするものです。認定就農者になる必要がありますが、研修時から就農時、設備投資時にお金が借りられます。似た制度として農業改良資金というのもあります。 その他、都道府県や市町村独自の支援制度が全国には沢山あります。有機農業特有の水田除草機に補助金が出る県なども。就農地や候補地の担当部署を訪ねてみると良いでしょう。

分からないことはプロに相談してみよう

計画書の記述も、支援制度の種類や申請書類も、形式が固いこともあり、初めての人にとっては理解や作成は大変です。しかし役所のことは役所、都道府県の農業普及指導センターや市町村の農業窓口が相談に乗ってくれます。自分が何が分からないのか整理したら相談に訪ね、理解を深めていきましょう。ただし相談対応側に「農業」の理解はあっても、「有機農業」に関してのノウハウは不十分な場合も多いです。有機農業特有の部分に関しては研修先などの事例を参考に、自分で試行錯誤しなければいけないかもしれません。

有機JAS認証制度は、その農産物が有機栽培であることを証明することができる国の制度です。取得にはメリット・デメリットがありますので、うまく付き合っていきましょう。

有機JAS認証とは

この制度が出来る前までは「有機」というのは名乗ったもの勝ちでした。名乗っておけば高く売れるので、有機物を少し使っただけで表示をしたりするなど混乱が見られ、正直者が馬鹿を見る状況でした。そこで表示の適正化を図るため、法律で定められた規格基準が有機JASです。これにより、たとえ農薬や化学肥料を使わない栽培でも、認定事業者により有機JASマークが付けられたものでなければ、「有機」「オーガニック」の表示は不可能になりました。紛らわしい表示が無くなったという意味では消費者に利益がある制度です。

手間や費用がかかるがメリットもある

この認証を取得するには、有機JAS規格を満たした生産管理を行い、生産管理記録を適切に作成し、国に登録された登録認定機関に検査してもらう必要があります。費用や細かな基準は登録認定機関によってによって様々あるので、まずは事業者に相談してみるのが良いでしょう。法律で定められたこの規格認証を取得することで、有機栽培の証明が可能になり、販路の開拓に貢献するかもしれません。認証を取得することで、流通業者側から声がかかることもあるようです。

取得の是非は人により様々

しかし消費者や流通業者と既に信頼関係が確立されている場合、手間や費用が割に合わない・性に合わない場合などには、取得しないという選択肢も考えられます。実はこの規格を取得することで必ず販売メリットが生まれるとも限りません。大量生産を行い、流通業者に出荷するなど、消費者や流通業者といわゆる「顔の見えない関係」の場合にはかなり有効で、必須に近いかもしれません。しかし「顔の見える関係」になればあまり意味をなさないこともあります。それらのメリット・デメリットを総合的に考えた上で、方針を決めていきましょう。

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