有機農業をはじめよう/実践事例集

新規就農事例13.独立就農

出荷グループで、栽培技術から出荷調整まで学ぶ。

プロフィール

氏 名:小松原 修 さん(1982年生まれ。就農4年目)

住 所:島根県浜田市

主な栽培品目:ホウレンソウ、コマツナ、ミズナ、葉ネギ、チンゲンサイ、ニンジンなど

経営面積:ハウス29棟(60a)、露地60a

労 力:家族4人(本人、妻、父、母)、雇用8人

栽培技術の習得

小さい頃から農作業を手伝っていましたが、高校卒業後は建設関係の企業に就職。将来に不安を感じ始めた時、就農して頑張っている先輩の活躍をみて、家族の了解を得て就農を決意しました。2005年から2年間、地元有機栽培農家のもとで葉菜類栽培について研修。研修先農家が所属する「いわみ地方有機野菜の会」に入会し、栽培技術から出荷調整までさまざまな指導を受けました。就農後は、会員が集う月例会に欠かさず参加し、栽培技術や新品種情報など多くの有用な情報を得ています。

苦労した点

就農当初は収入が不安定でした。収入をどのように確保するか家族でよく話し合い、仕事の分担を決めました。経営が安定するまで、母は浜田市内で勤めをしていました。

よかった点

父や周囲の方の助けにより、管理が容易にできる農地が自宅周辺で借りられたこと。ハウス、農業機械は、認定就農計画に基づき「島根県の補助事業」を活用して整備したこと。作業舎や貯水池は、父が持つ建設関係の資格や経験を活かし、整備経費を抑えたこと。多くの方に支えられて就農できたことに感謝しています。

販 路

「いわみ地方有機野菜の会」会員が共同で設立した「㈱ぐり~んは~と」による全国各地への共同販売と地元スーパーや直売施設などへの販売。

これからの目標

有機栽培による野菜の安定供給に向けた生産技術確立に取り組むとともに、地元の協力を得ながら地域が農業で元気になれるように日々頑張っていきたいと思います。

就農される方に一言

家族内できちんと就農計画について話し合い、具体的な行動を進めた方が良いと思います。就農時は農業に関する情報が絶対的に不足しています。近所の方とのコミュニケーションを大事にすることで、販路など期待以上の情報が得られる場合があります。