有機農業をはじめよう/有機農業への道

3.研修・スタイル確立

大きなビジョンが出来たら、技術習得のため研修を受けることをお勧めします。有機農業の知識は、現状では農業者から教わるのが主流です。

研修先の選び方

大きく分けて、2通りの考え方があります。

地域で選ぶ

将来ここで農業がしたい!と思える場所が見つかった場合、可能な限りその近くで研修を受けることが望ましいです。その土地に向いた作物や種蒔き・収穫のタイミング、気候の特徴などがわかり、その後の家や土地探しや仲間づくりがスムーズにいく可能性が高まります。研修に対して公的な補助金がある場合、研修先と就農先が同じ都道府県でなければ受けにくいという現実もあります。

形態で選ぶ

将来こんな農業がしたい!と思える農家や農業形態が見つかった場合は、そこで研修し、その後の就農地で実践しましょう。 大規模経営、畑と鶏の有畜複合経営、トマトなどの単一栽培、少量多品目栽培、自然栽培、観光農園、レストラン直結、自給自足、半農半X・・・などの形態以外にも、研修指導者の生き方や思想、相性も重要な要素です。 自己資金に応じて、お金をかけるやり方・かけないやり方などもあります。

具体的な研修先

受入農家

農村の暮らし、種まきから収穫、出荷まで、全て体験できるのが魅力です。 気持ちが通じ合えば、善意の好待遇で受け入れ色々と教え育ててくれる農家も多数あります。 また、農家に住み込む場合、別に住居が指定されている場合、自分で住居を探さなければいけない場合、賄い付、自炊、様々です。 なお、天気の良い日は一日中農家の仕事時間です。来訪する場合は必ず前もって約束を取り付けるなど、仕事の邪魔にならないように配慮しましょう。

農業法人

法人が人材育成に力を入れている場合、グループや人を雇いながら大規模にやりたい場合、将来そこに就職したい場合などに向きます。研修生から従業員になれることもあります。 しかし人数が多く分業化されているので、希望の部署につけないこともありますので、事前によく話を聞いておくことが大切です。公的な補助金が受けられることも多く有ります。

農業大学校

農家や農業法人は教育機関ではないため、稀な例ですが、研修では成果ばかりが要求されたり、教え方も偏っていたり、分かりにくかったりすることもあります。ゆっくり学んだり適性を見定めてみたい場合、などには学校でゆっくり学ぶ選択肢も考えましょう。急がば回れなケースもあります。 有機農業を教えてくれる大学校は最近増えつつある状況です。

労働力確保目的のケースも

善意で研修を受け入れてくれる方々は多いのですが、中には人手が欲しいので研修生を募集する、というケースもありますし、外国人研修生問題も時々報道されている通りです。受入先や先輩研修生などによく話を聞き確認する必要があります。しかし、もし労働力目的の研修先だとしても、そこでノウハウを「目で盗む」「体で覚える」ことができるのであれば、またその価値がある場所であれば、それもまた良しとも考えられます。

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