新規就農事例2.畑作・ネット販売
ネット販売でいろいろな有機野菜を宅配
関谷航太さん(1970年生まれ)・関谷千晴さん
住所:長野県 家族・労働力:夫婦・子ども3人
就農までの経緯
東京都・神奈川県出身。夫婦ともに青年海外協力隊(JICA)・海外NGOを目指して、ニューギニアやアフリカで実習の後、埼玉県小川町の霜里農場で研修。その後1998年に就農。現在、八ヶ岳山麓にて技術向上に努めつつ、有機農業に励む。
現在の経営
主な栽培品目:少量多品目生産につき、ほとんどの野菜、米・麦など100品目以上
経営面積:約2.5ha(水田40a、畑地210a、ハウス4棟)
八ヶ岳山麓高千穂高原で少量多品目生産を実践
農地・住宅は新規就農の先輩から紹介していただきました。1年目から有機農業10年目の自然な畑を借りられたことはとても幸いでした。私はとくに特別な農法や資材を使わず、土壌分析・施肥設計を大切にしています。
少量多品目生産のメリットは、生産・販売が安定していること、個々の作物の技術レベルが低くても取り組み可能なこと、アイテム数が多いので個人出荷からレストラン・自然食品店・流通団体まで多様な販売スタイルがとれる点などです。
遠くに住む消費者もお客さま
私はネット販売として「あさひや農場」を運営しています。ホームページ制作などはマニュアル本を参考にしました。ネット販売は、消費者との距離が遠い地方ほど効果が大きいような気がします。ネット販売のメリットを整理すると、自分のスタイルや規模に合った生産販売ができること、自分ひとりでもはじめられること、住んでいる地域に制限されずに営業ができる、という点です。デメリットは相手の顔が見えない点、サイト構築・維持に時間もしくはコストがかかることでしょうか。
ネットの知識・計画的な導入が基本
ネット販売をはじめるには、まず基本的なネットショップの知識が必要です。また、年間の出荷期間・量・目標販売額を考えて導入するべきでしょう。私のサイトは定期購入のお客様の獲得が目的なので、システムは安全性と安定性を優先させたシンプルなものです。
通年でネット販売を行っているため、出荷できる野菜の少ない冬は、自分が育てた有機米でおせんべいを焼くなど、手作りのオリジナル商品の加工・販売をはじめました。